届くかどうか

22:36から。

声色で自分の状態を察する。

急ぎ足で散っていく桜をお客様と眺める。

「お仕事なのにドライブ気分ですみません」と言う辺り、かなり越境(えっきょう)が進んでいる。もちろん、それを言っても問題ない人にしか言わないけども。相手次第ではクレームになりそうな危うい発言。

去年歩いた桜並木がまた眺められるのはなかなか乙。

来年も再来年もその先もあるのだろうな。

本日のお仕事は店長と新人さんの3人。割と気を使わなくて良い組み合わせ。僕の事務作業のポンコツ具合が際立つ有能な新人さん。事務作業が間に合わなくて、明日休日なのに出社しないと回らない。新人さん、僕より遥かに有能だと見受けられる。まともな研修期間を積み上げているなと眺める。

僕ももうちょっと物理的な時間があれば丁寧(ていねい)に事務お仕事をするのだが、常に次の仕事が行列をなしてきて、なかなか制御(せいぎょ)できない。わちゃわちゃする星の下に生まれてきたもんで、常に過負荷の中でどう整理していくかということを学んでいく人生劇場なのだろう。

宇宙兄弟のジェット機訓練パートみたい。

知らない人には全く分からない話。宇宙兄弟、人の機微(きび)が描かれていて好き。

まぁ、一期一会(いちごいちえ)の人生劇場にも機微は詰まっている。表現できないのか、見えないのかは不明だが。自分の機微に気付けるならそういう回路(かいろ)は持ち合わせている訳で、コスト管理の問題な気がしている。

あんまり邪気(じゃき)が溜まっていない気分なのだが、満月さん曰く、溜まっているとのこと。だとすると、どこに溜っているのか。

仕事上は全く無い。いや、蛇口(じゃぐち)が狭まって自分の人間性を出しにくいなと思ったことはある。今は世界線がズレて景色が変わってきたから、お仕事場は呪詛(じゅそ)が溜まる場では無くなった。

あえて言えば、細かいことはあるけれど、そんなこともどうでも良くなっている。

そんなことより、結局は自分がどうかというお話。

そういえば、お仕事は絶賛絶好調。

お仕事力というより運が全振りな感じなのだが、これも実力ということで。

人って、他人の幸せ情報より不幸情報の方に敏感(びんかん)なはず。

蜜(みつ)の味とは良く言ったもので、本能上のカロリー。噂話が好きなのも遺伝みたいなもので、自分が属している社会で生き残るために誰かを生贄(いけにえ)にするみたいな話を何処かで読んだような。

僕もそういう目をずっと気にしていて、誰かが僕から離れたところで僕のことを話していることを悲観的に想像して勝手に縮こまっていた時代がある。今や誰がなんと言おうがそれは相手の視角の中での話であって、制御できないところを気にする必要は無く、自分をきちんと生きるのが正道だなと認識している。

店長は僕が足りていないところを直接言ってくれるから良い。スーパー事務の人も僕が足りてないと感じるところは直接言ってくれる。この人達は僕の人物像を噂話として語らないだろうなと思う。語ることがあったとしても、きっと悪いことは語らないだろうという安心感がある。直接きちんと関係がある人のことって、あんまり語る必要が無い。

僕も満月さんのことはあんまり公(おおやけ)に語らない。

これは別に宣伝(せんでん)する必要がないという意味合いであって、話す場があれば語ることができることはいっぱいあるけれど、あえて語るべくも無いというだけ。

前情報無く接した方が一期一会で面白い。

3日後にそういう場が設けられるというなんとも面白い人生劇場。

先輩女子とか新人さんはなんでゲストで来るのか意味不明かもしれないが、その辺りは店長が説明する気がする。

普通だったら職場のお食事会に社員のパートナーがやってくることは在り得ないのだが、我が店舗の店長がしきる場だと在るというだけ。

むしろ満月さん立場が上くらいの感じがある。

だからと言って、別に変なことは言わないのが満月さん。

僕の変な振る舞いを話題にして肴にするくらいなら全然問題ない。

多少の欠点が表現されないと今後やりにくくなる可能性がある。完璧でない売れっ子みたいな立ち位置でないと呪詛が生じる。

大昔の中学生時にもこんなことがあって、その時は自分を制限する方向にしてこじんまりしてしまった。気ぃ使いなもんで、努力とされている時間が他の人よりあまりかからない僕と比べて、自分に劣等感を抱いてしまう人とは同じ場に居るのが居たたまれないという。そんなところで場所を取りたい人には譲ってしまう。

今はもう少し老獪(ろうかい)になったもんで、自分はフル回転させつつ、場の速度感とも合わせるようにできるはず。

やれやれ。

相対的な立ち位置は把握しつつ、自分をフル回転して良くなっているのは、この世界線を選ばないと無理だった。日記を書いているからフル回転かというとニュアンスが微妙(びみょう)に違うのだが、読まれる分には同じことかもしれない。

こんな変な日記を読んで好きを僕に表現する人は、だいぶ変な人だと思っておる。

こういうのも一期一会なもんで、楽しんでおります。

はい、おやすみなさい。

良い夢を。

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